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甲州裏街道の峠<大菩薩嶺>

JUGEMテーマ:登山

 

9月27日(金)山梨県の日本百名山・大菩薩嶺まで日帰りで行ってきました。今回は中里介山の代表作の舞台で知られる「大菩薩峠」にも立ち寄ってきた模様を公開したいと思います。

 

◆登山は金曜日

週末の天気予報を吐息混じりで眺めていました。登山を計画している9月28日(土)がまた雨模様・・・でも待てよ!9月27日の金曜日までは晴れそうで山のまこも27日は休み。それならば、私が28日(土)の休みを27日(金)に振り替えられないか?弾丸登山になるけど、山梨県の「大菩薩嶺」に大阪から日帰りで行くのはどうか?幸い勤務調整して27日(金)に休みが取得できたので、思い切って日帰り遠征に向かうことにしました。27日午前0時30分大阪門真の自宅を出発。


[アクセス 高速道路]

第二京阪門真IC→(第二京阪)→久御山JCT→(京滋BP)→瀬田東JCT→(名神)→小牧→小牧JCT→(中央道)→勝沼IC   途中 養老SA(休憩)、恵那峡SA(休憩・給油)、諏訪湖SA(朝食休憩)

 

勝沼ICで中央道を下車。一般道で国道20号を東京・大月方面へ走行。景徳院入口交差点から県道218号に入り嵯峨塩、天目方面へ道なりに進みます。ペンションすずらん、上日川ダムを過ぎて大阪・門真から遠路はるばる片道距離約450kmあまりを走破してようやく上日川(かみにっかわ)峠に到着。大菩薩嶺は人気の山で、主要登山口である上日川峠駐車場は登山シーズン期間の週末は混雑するようです。この日は平日で、早朝は駐車場に未だ空車があり、トイレ前の第2駐車場に駐車することができました。

県道218号は4月中旬〜12月上旬のシーズン期間中 土・日曜日にJR甲斐大和駅から路線バスの運行があるそうで、運転しやすい道でした。冬期のゲート閉鎖期間中は通行止になるので車両を乗入して上日川峠までは来ることができないということですね。

 

ロッジ長兵衛

大菩薩嶺の主要登山口・上日川峠(標高約1600m・1587m?)に建つログハウス風の山小屋。小屋は閉まっており、人の気配がありません。午前6時31分上日川峠を出発。大菩薩嶺を目指します。山のまこは長袖シャツで秋仕様のウエアで、私は半袖シャツ+アームカバーの夏仕様で行きます。

 

山岳名 大菩薩嶺
山域 奥秩父山塊(大菩薩連嶺) 
標高

2056.9m

頂上所在地

山梨県甲州市、山梨県北都留郡丹波山村

上日川峠に駐車場(無料)。駐車台数は第1〜第3駐車場あわせて約125台。第2駐車場前に水洗トイレあり。 


<9月27日(金)大菩薩嶺の行程>
(6:31)上日川峠・ロッジ長兵衛→(6:50)唐松尾根分岐・福ちゃん荘→(7:35)雷岩→(7:41)大菩薩嶺(7:52)→(7:57)雷岩→(8:10)標高2000米地点→(8:26)賽の河原→(8:31)親不知ノ頭→(8:50)大菩薩峠・介山荘(9:14)→(9:41)唐松尾根分岐・福ちゃん荘→(10:00)上日川峠・ロッジ長兵衛

 

合計行動時間:3時間29分  歩行距離:8.67km

 

◆初心者にとって格好の山

大菩薩嶺登山道を進みます。車道もありますが、福ちゃん荘で同じ地点に合流します。

 

大菩薩嶺登山道

足元にはササが茂り、ミズナラやダケカンバの森の中をなだらかに登っていきます。部分的に足元の路面がぬかるんでいます。

 

福ちゃん荘

6時50分 唐松尾根との分岐である福ちゃん荘に到達。一般車両はココまで進入できるけど、駐車するには宿泊するなどの条件があるようです。ココから先は大菩薩嶺に直行するので唐松尾根へと進みます。

 

大菩薩連嶺案内図

福ちゃん荘前にある案内図。唐松尾根を登り、雷岩から大菩薩嶺間を往復。稜線を大菩薩峠へ下り、再び福ちゃん荘に戻ってくる時計回り周回で行ってきます!

 

唐松尾根登山道

ゆるやかな上りです。

 

唐松尾根登山道

文字通りのカラマツ林を進みます。

 

唐松尾根登山道

急坂を上ります。

 

展望が開けて晴れ渡った秋天の彼方に富士山が聳えていました。富士山は標高が高いだけではなく、裾野が広く美しい山だと改めて思います。上日川峠に来る途中、甲府盆地を通過している時は曇っていましたが、どうやら雲海の下にいたんですね。

 

植生保護の為か、ロープが張ってありますが、掴んで登らないようにとのことです。

 

雷岩付近 7時57分通過。大菩薩嶺はあと10分ぐらいです。

 

大菩薩嶺へ樹林帯を進みます。

 

大菩薩嶺

2019年9月27日午前7時41分 私たちは日本百名山43座目 大菩薩嶺登頂の時を迎えました。登山口の上日川峠から所要時間約1時間10分で登頂。大菩薩嶺は樹林に遮られて展望はなく、道標がなければこの先へと続く丸川峠までの通過点のような場所です。三等三角点が設置されています。記念撮影を済ませて10分ほど大菩薩嶺には滞在。折り返して雷岩へと戻ります。

 

雷岩まで戻ってきました。この先は大菩薩峠へと展望の開けた稜線を進みます。

 

雷岩

 

峠の方から登ってくる一眼レフに三脚を携えた単独男性とすれ違います。

一眼さん「イイお天気ですね」

山のまさ『はい、最高の天気です』

一眼さん「昨日は曇って見えなかったけど、今朝はご来光が見えましたよ。日の出は午前5時30分頃だけど、それより前から明るかったです」

山のまさ『そらぁ、今朝は綺麗だったでしょう!』 昨日は晴天だと思っていましたけど、早朝は意外と曇っていたんですね。

 

続いて別の単独男性が登って来られて道を尋ねられます。

単独さん「大菩薩嶺はこの先ですか?」

山のまさ『はい、雷岩から先は樹林帯に入ってしばらく行った地点です』

単独さん「上日川峠へは大菩薩峠に戻るより尾根を下った方が近いですか?」

山のまさ『はい、唐松尾根を下った方が早いです。お気をつけて』

自信満々で道の説明をしていますけど、私も大菩薩嶺は初めてで、自分でもおかしくて笑ってしまいます。男性は道が分からないというよりも、単独による不安で誰かに話かけたかったのでしょう。

 

八ヶ岳と金峰山をズーム

 

神部岩(かもんいわ)

岩からは富士山の眺望が素晴らしいです。1999(平成11)年に完成した上日川ダムによって出現した大菩薩湖も見えています。

 

南アルプス

甲府盆地からみると、まるで「3000mの巨壁」。連嶺の稜線上から百名山だけでも左から聖岳、赤石岳、荒川岳、塩見岳、間ノ岳、北岳が並んで壮観です。

 

標高2000米地点

塩山市は合併して現在は甲州市。関西には標高2000mを越える地点がありません。。2000m地点にこんな簡単に来ることができるんやね!

 

岩場を下ります。勝手に草原の歩きやすい道だと思っていましたけど、そういう区間は短くて、稜線上には岩が点在していますね。

 

◆甲州裏街道の難所

岩場を下って賽の河原が見えてきました。

 

賽の河原

大菩薩峠の旧峠はココだといわれています。背後のピークは妙見の頭。富士見山荘からの旧道がココに通じているようです。ケルンが多いのは視界不良の時の道標となるのだと考えられます。

中山介山は大菩薩峠を「甲州裏街道第一の難所」と記していますが、今は時が経つのを忘れたかのように平和な場所です。小説上のフィクションとはいえ、「音無しの構え」で知られる剣士・机竜之介(大菩薩峠の主人公)が老巡礼の爺さんを理由もなく斬殺したと場所というのにはギャップが大きすぎます。

 

避難小屋内部に入ってみますが、誰もいません。「辻斬り」する輩も隠れていませんよ!

 

親不知ノ頭

賽の河原の鞍部から登ってくると親不知ノ頭に到達。

 

先に見えるケルンのある場所に移動。やはり富士山の眺望が抜群です。

 

親不知ノ頭で眺望を堪能して大菩薩峠へ下ります。峠に建つ山小屋・介山荘が見えてきました。

 

介山荘の奥に聳えるのは熊沢山。これが「甲州アルプス」の稜線なのでしょう。

 

奥秩父、奥多摩?の山々。

 

◆峠の継承者

介山荘まで下ってきました。今の山荘のご主人の祖父が中里介山と懇意で、代表作「大菩薩峠」ゆかりの地に山小屋を建てる訳だから「介山荘」となったと伝わります。そんな山荘の前で持参の洋菓子を摂取して休憩です。

 

休憩後は介山荘で登山バッジを購入します。お声をかけて待っていると、電話が終わったようで山荘の奥からご主人・益田真路さんが出て来られました。この時間帯は登山者が私たちだけで、イロイロ説明してお相手して下さいました。

 

ご主人「このあたりは水源の山でこっちは樹林帯です」

山のまさ『そうですか』

ご主人「あそこに雲取山が見えていますよ」

山のまさ『えっ、どの山ですか?』

ご主人「ほらっ、あの山。ココからだと直線距離は20km。ウチからだと一旦小菅村に下りて歩いたら11時間掛かる。それでも昔の人は皆歩いたね。」

山のまさ『雲取山が見えるとは知りませんでした。甲武信ヶ岳や両神山は見えますか?』

ご主人「甲武信ヶ岳や両神山はココからだと見えません。今日は見えてないけど、雲取山と同じ方向に男体山が見えます」

山のまさ『男体山って、栃木の・・・そんな遠くまで!凄いですね』

ご主人「天気が良かったら東京スカイツリーや横浜ランドマークも見えますよ」

 ご主人は宿泊者に夜景の説明をして下さるそうです。ご主人の祖父・益田勝俊氏は大菩薩峠・勝縁荘の主で、日本百名山の著者・深田久弥が勝縁荘に宿泊した際は、イロイロ面白い話をされて、久弥先生は夜が更けるのを忘れたとあります。ご主人も説明が分かりやすいし、人をもてなす峠の伝統が今でも継承されているのではないかと思いました。

 

「ココからだと富士山まで直線距離でだいたい45kmぐらい」

『富士山が大きく見えますね。(45kmってウチから金剛山ぐらいの距離。そらぁ、富士もデカいわ)』

※小屋から直接富士山は見えないので稜線を少し上がったところからの風景

 

大菩薩峠

「先に(大菩薩嶺を)まわってきましたか」

『はい、そうです。今日は大阪を0時30分に発ってココまで来ました。下山して今日大阪に帰ります』

「日帰りかぁ。大阪だとタコ焼き日帰りツアーみたいなもんやんぁ」

タコ焼きの為に日帰りって本当か?と思ったけど、忙しい時は1日500〜600人が訪れるという峠の山小屋を空けられない事情を察するとそうかも知れないと思いました。

 

大菩薩峠の標高は1897m。甲斐源氏の祖・源義光が奥州遠征時に道に迷い木こりの化身である軍神の導きにより峠を越えることができたので、軍神の加護に感謝して八幡大菩薩を声高に讃嘆したのが大菩薩峠の由来となった説があります。「大菩薩峠」の看板の傍には首なし地蔵が祀られています。

江戸時代まで武蔵国と甲斐国とを結ぶ甲州裏街道「青梅街道」の難所とされてきました。明治時代に柳沢峠が開削され、現在の国道411号(大菩薩ライン)に青梅街道の役割は移って旧峠は廃道化するものの、再びハイキングコースとして人気を集めることになります。現在は「東京から日帰りで行くことのできる百名山」と紹介されます。久弥先生の言葉を借りると「初心者にとってまことに格好の山」となります。

 

大菩薩峠休憩舎

介山荘を失礼させていただき上日川峠へ向けて下山。福ちゃん荘を目指します。

 

大菩薩峠からの下山道は、大台ヶ原の駐車場〜日出ヶ岳の道にどこか似ています。まるで遊歩道のようで歩きやすいですね。登山者の方が鹿がいるとおっしゃいます。確かに鳴き声は聴こえるけど、姿は見えませんでした。

 

勝縁荘

介山荘から19分ほど登山道を下ってくると勝縁荘に到達。中里介山が小説「大菩薩峠」を執筆したと伝わる所。久弥先生も宿泊したそうですね。

 

小さな沢に懸かる木橋を渡り舗装路を進みます。なだらかに登って行きます。

 

富士見山荘

現在休業中だそうです。

 

賽の河原へと続く旧道の分岐

 

唐松尾根分岐公衆トイレ 福ちゃん荘はもうすぐです。

 

福ちゃん荘でも登山バッジを購入

 

福ちゃん荘

「大菩薩峠事件」は1969年11月5日に共産主義者同盟赤軍派(赤軍派)の53名が凶器集合準備罪で逮捕された事件。当時そのメンバーが潜伏していたのがこの「福ちゃん荘」だったそうです。山のまこに事件のことを知っているやろって聞いたら生まれる前やから知らんと言われました。。かつてそんなこともあった所は今は静かな森の中に佇んでいます。テント場もあるようですね。

 

10時00分上日川峠に下山。お疲れ様でした。第1〜2駐車場はほぼ満車になっていました。関東近郊のナンバーばかりで大阪ナンバーの車は1台も停まっていませんでした。携帯に仕事の電話があり、通話を済ませてから温泉に向かいましょう。

 

やまと天目山温泉

地元高齢者の憩いの場という雰囲気で、それなりに利用者がおられました。泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ温泉)でペーハー(Ph)値が10.2Phという高アルカリ性でヌルヌル感が凄まじいです。温泉スタンドも設置されており、毎分375Lと湯量豊富なのに、循環かけ流しなのは保健所の指導のせい?元々は旧大和村の村民利用目的の設計で、観光用ではなく施設規模が大きくないので混み合うという意見が多い。残念なところもあるけど、泉質は文句なく素晴らしいですね。登山の疲れを癒してから11時30分過ぎに大阪への長い帰路に。

 

牛串 ハラミ¥600(駒ヶ岳SA)

道中で栄養補給。今回もガッツリ肉食系。登山後のタンパク質の摂取はは筋肉痛が軽減されて疲労回復の効果はあるように感じました!待つこと約4分。肉汁が垂れるので食べる時は気をつけます。コショウ、塩味がたまりません。

 

牛ザブトンの岩塩焼串¥800(恵那峡SA)

待つこと約5分。塩味のみで肉の味が際立ちます。ごはんやビールが欲しくなりますね!

 

夕方の渋滞はあったものの、19時頃には大阪の自宅に帰ってきました。普段仕事が終わって帰宅するのとあまり変わらない時刻ですね。約18時間30分で山梨まで往復して日帰り登山と温泉を楽しむことができて満足です。台風18号(ミトーク)が日本列島に接近中でどのような影響があるかは分かりませんけど、次回は今度こそ北アルプスに行きたいと思います。

 

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